住宅ローンを決めるとき、あなたは何を気にしますか?
やっぱり一番気になるのは借入額と金利ですよね?
2019年の5月現在、長期固定金利と言えども金利がとても低いです。
当たり前ですが、低い金利で計算すると多額の住宅ローンをしても月々の返済額が安くなります。
そのため、お金がたくさんあると勘違いして高い家を買ってしまったり、無駄な追加費用をかけてしまいそうになります。
でも、それはとても危険です。住宅ローンを組むときは、月々の返済額よりももっと気にしなければいけない大事なことがあります。
その大事なことを知っているのと知らないのでは大違いです。
今回はその大事なことのお話をしたいと思います。
住宅ローンは返済総額で考える
住宅ローンをするときに月々の返済額よりも気にしなければいけない大事なこととは何でしょうか?
それは住宅ローンは総返済額で考えるという事です。
「あたりまえじゃないか…」
そうですね。当たり前です。
しかし、実際に多くの人が月々の返済額だけを見て総返済額は見ません。
その証拠に、よくハウスメーカーの営業マンはこんな切り口で商品を勧めるそうです。
「この機能をつけるには月に100円プラスするだけですよ」
「缶コーヒーを1本我慢するだけで買えますよ」
また、月々の返済額が安く済んでいるとこんな事を考えてしまいます。
「月9万の支払いなら余裕があるな」
「お風呂を豪華にしても月9万5千円か…じゃあグレードアップしようかな…」
あなたはどうでしょうか?
考えてしまいそうではありませんか?
実際に、私が家を買ったときも感じたのですが、月々の返済額が安いと、例え総返済額が大幅に増えてもたいして気にならなくなります。
そのため、こういう誘惑に惑わされやすくなってしまうのです。
では、総返済額で考えてみるとどうでしょうか?
この缶コーヒー1本がどれだけ高いかが分かると思います。
総返済額を見ると缶コーヒーは高い
缶コーヒー1本を120円で計算してみます。
これを金利1.5%の35年ローンで払い続けるといくらになるでしょうか?
35年で約4万円借り入れると月々約120円の返済額になります。これを35年かけて返すと総支払額は、5万1225円です。
4万円借りただけで1.2万円も利息が発生するのです。月々の缶コーヒー1本が1万円に化けてしまいました。
この1万円をあなたはどう感じましたか?
35年で1万なら安いと思ってしまいましたか?
高い買い物をするときは金銭感覚は正常に保つことが特に大事です。
1万円あれば夫婦で豪華な食事ができます。
35年とはいえ、そのお金を利子として銀行にあげるわけです。
100万円の追加費用でブランドのバッグが買える
もう一つ例を挙げてみます。
お風呂、キッチン、トイレを必要以上に豪華にして100万円の追加費用をかけたらどうなるでしょうか。
先ほどの条件を使い、35年で100万円借り入れると月々で3000円プラスになります。
借入額100万円に対し、総返済額は128万5975円になります。
利子が28万5975円です。
この利子は安いでしょうか?
ブランドのバッグを2個くらい買ってもまだおつりが来そうな金額ですね。
決して安くはありません!
このように総返済額に占める利子の割合を見ると、月々における少額の支払いがいかに高くつくか分かるかと思います。
総返済額は少ない方が良いに決まってる!
先ほどの条件で合計3000万円を借り入れたら、総返済額は3857万9239円になります。
利子で約858万円です。
高すぎです。
高級車が買えます(笑)
利子なんてできれば払いたくないですよね。
しかし、住宅ローンをする以上、利子は避けては通れません。
でも、出来る限り総返済額を少なくすることはできます。
では、総返済額を減らすにはどうすればいいのでしょうか?
それは必要な物を見極めて細かい節約をすればいいのです。
さきほど述べた缶コーヒーの話なのですが、あれは逆も言えます。
月々120円分の借り入れを減らせば35年で1万円の利子が減るのです。
月々1200円分減らせば利息が10万円も減る計算になります。
見た目がちょっと良くなるだけの機能にお金をかけていませんか?
営業マンのトークに流されて、その場の雰囲気で使う予定もない余分な設備を付けていませんか?
これらを見極め、細かく節約をして借入額を減らせば利子も減ります。
結果として、生活も楽になるし早く住宅ローンも返せるのです。
住宅ローンの総返済額は少ないのがベスト
たった120円の追加がどれだけ高いか、逆にたった120円の節約が総返済額で見るとどれだけ効果があるかが分かっていただけたかと思います。
打ち合わせをしている中で追加費用が発生する話が出た時は、少額であっても本当に必要かどうか真剣に考えてください。
先ほども書いたように見た目がちょっと良くなるだけの機能であったり、その場の雰囲気に流されただけの決定で利子が増えるのはとても損です。
見た目なんて住んで1年もすれば気にしなくなります。
使うかもしれないと思って付けた機能は、実は全く使わなかったなんて事もあります。
そんな事にお金を使うくらいなら、総返済額をできるだけ減らして奥さんにバッグを買ってあげたり、家族で旅行に行った方が家族全員が幸せになれます。
たった120円、されど120円です。
総返済額はできる限り少なくして安心して返済ができる住宅ローンを組むようにしてくださいね。
最後に、節約を主として勧めてきましたが、住宅ローンをしっかり見極めることで、さらに総返済額を安くできることもあります。
その方法についてはこちらで書いています。
住宅ローンの選び方、金利の比較以外にもっと大事なこととは?
少しでも総返済額を減らすために参考にしてくださいね!